Thriving bagworms
日本人はミノムシが好きだ、というのは私の思い込みでしょうか。しかし、昭和の時代に生まれた日本人で極端な虫嫌いでなければ、ミノムシで遊んだ記憶が、おそらくあると思います。相手は大きなオオミノガのミノムシ。柿の木などに付いているものを取ってきて、蓑をはがして丸裸にし、新聞紙や毛糸などの切りくずの中に入れて、新しい蓑を作るのを観察したのではないでしょうか。
そのオオミノガも、1990年代には外来の寄生バエの犠牲になって、ずいぶん数を減らしました。環境省のレッドデータでは、宮崎県や徳島県では絶滅危惧I類になっています。個人的な観察でも数年前までは、京都市内でもほとんど見かけることはなかったように思います。そのオオミノガを近所のアカメガシワの木に今冬見つけて、継続観察しています。
6月末に孵化した幼虫は、現在蓑の長さ約3cmにまで成長しました。第三齢幼虫あたりかと思います。数は当初の数百匹から、60匹ほどに減りましたが、元気に動き回っています。木の伐採や、寄生バエの事を考えると、一部を他の場所に移動させるのが良いかも知れません。リスクの分散です。
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いかにもオオミノガらしく、小枝で蓑をびっしりと覆った個体です。
こちらはニトベミノガの幼虫のように、大きな葉をまとったもの。しかし、脱皮殻をつけていないので、やはりオオミノガの幼虫です。
蓑の形は、当然のことですが、1つとして同じものがありません。
これがmother treeのアカメガシワ。雌木です。ミノムシに葉を与えても、実りは豊かです。
再びミノムシの観察です。
顔を出して、移動中のものがいました。黒々として、元気そうです。
こちらは葉の主脈を残してお食事中。蓑の口が大きく開くのに驚きます。
この個体もそうです。
梅雨の長雨が終わった頃に他の木に一部を移してみようと思います。
2020.07.23.撮影
2020.07.27.記述
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