2020年8月30日日曜日

癒やしのイモムシ!?

In recent years, more and more books focusing on plants and insects that are close to us but whose existence we are not aware of have been released. Here are some examples.

近年身近な植物や昆虫の存在を見直す書籍が続々と発売されています。先般は多田多恵子さんの写真集『美しき小さな雑草の花図鑑』(山と溪谷社、2018)が朝日の夕刊トップで紹介されていました。続編『もっと美しき小さな雑草の花図鑑』が今年発売になっています。コロナの影響で近所の散歩散策と、そこで出会うちいさな生き物たちを愛でる機運が高まってきているようです。

昆虫ものでは、少し前の出版になりますが、新開孝氏の『虫のしわざ観察ガイド—野山で見つかる食痕・産卵痕・巣』(文一総合出版、2016)が秀逸です。同じ著者から今年『虫のしわざ図鑑』(少年写真新聞社、2020)が出版されたようで、どのような内容か、気になります。

『虫のしわざ...』は、昆虫そのものの図鑑ではなく、食痕・産卵痕・巣に注目して、昆虫とその生態を探ろうという点で、これまでの図鑑とは目の付け所が異なり、大変興味深いです。そもそも昆虫たちは隠れるのがとても上手なので、その隠れ家を探す方が、昆虫そのものを探すよりじっくり取りかかれますし、何より探偵のようで、楽しい。

類似した書で、とよさきかんじ氏の『手すりの虫観察ガイド: 公園・緑地で見つかる四季の虫』(文一総合出版、2019)はクモの写真が多いので、クモ嫌いの方にはちょっと厳しいかも知れませんが、この書も身近な昆虫への導入本としてすぐれていると思います。

これらの書籍に少し目を通すと、これまで何の意識もせずに通り過ぎていた道端の草花や、気にも止めなかった草や木の食痕が、急にいのちにあふれて生き生きと見えてくるかもしれません。また、カブトムシやクワガタなど、定番で人気の虫たちばかりでなく、目立たずごく普通に、しかし一生懸命に生活する虫たちの存在に、心が和みます。

イモムシや蛾についても最近『癒しの虫たち』というタイトルをつけた書籍が発売されています。また、イモムシ・ケムシの専門サイト「芋活.com」なるサイトもあります(ちなみに、『癒しの...』書籍はこの芋活.comのメンバーが作成されたものらしいです)。図書館で請求中ですので、目を通したらレビューしましょう。

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さて、その癒やし系のイモムシの1つアケビコノハの幼虫を久しぶりに見つけました。自然界では天敵に襲われることが多いので(という理由をつけて)、自宅に持ち帰り飼育器の中で飼うことにしました。同じ時期の産卵かと思いますが、色が微妙に異なります。

こちらが茶色系。

こちらが黒系。

フラッシュを焚いて写真を撮るとあまりその差がわかりませんが、上が茶、下が黒です。とりあえず、ブラウニーとブラッキーという名前をつけておきましょう。

なかなかのグルメで、当初採ってきたアケビの葉が少し固めだったのか、あまり食が進みません。そこで、若芽を採ってきて与えたところ、もりもりと食べ、当初約4センチだった体長が2日あまりで7センチになりました。下はこれは食欲がなかった頃の写真です。

 成長を見守りたいと思います。


2020.08.25.撮影
2020.08.28.記述







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