『癒しの虫たち』(リピックブック、2019)を読みました。共に芋活.comの管理人である、川邊透氏が写真を担当し、前畑真実氏が写真の選択と文章を担当した書籍です。イモムシを中心に昆虫たちの「癒やし系」の側面を捕らえた写真と、その虫たちの生態を短く解説した写真集で、狙いは、虫アレルギーとも言える今の読者たちに、虫のかわいさへの気づきを促し、昆虫全般への関心を喚起したいということのようです。
どの写真もとてもかわいく(虫好きの私はそう思いますが)、よく撮れています(私はこれほど綺麗にシャープに撮れない)。写真解説やエッセイも、ほっこり系で、読者の心を十分にほぐしてくれそうで、本書の目的は十分に果たされているように思います。巻末に付されたそれぞれの「虫探しのコツ」は、虫探しの要領をコンパクトにまとめています。「虫探しのココロエ」は、虫探しの際には生態系保全に配慮しようという趣旨の注意書きで、特に良いと思いました。
虫にこれまで接したことのない人、あるいはガチガチの虫アレルギーを自認する人たちに一度読ませて、意見を聞いてみたいものです。虫好きというと、何かオタク的という偏見(解消に一役買う書籍でしょうね。
個人的には、自宅庭でも飼育している寸胴イモムシのジャコウアゲハもかわいいと思いますので、これが入っていないのがちょっと残念。また、一見こわもてのツマグロヒョウモンや、葉を丸めて隠れるキタテハ、アカタテハの幼虫も飼育してみると、その生態を含めて興味深いです。この本をきっかけに、自分を癒やしてくれる、自分だけの「癒しの虫」探しをはじめると良いかもしれませんね。
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ところで、ウチで飼育中の癒やし系です。二頭共にすこぶる元気でわしわし食べ、巨大なイモムシになりました。活力あるイモムシということで、「活芋」とでも呼びましょうか。
こちらがブラッキー。皮膚が伸びてきたせいか、かなり茶色っぽくなりました。眼玉模様の中のキャッチライトがチャームポイントです。
終齢の終わり頃でしょう。明日か明後日にも前蛹化するのではないかと思います。
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