玄関脇のガラスにカゲロウの成虫が止まっていました。キイロカワカゲロウのようです。カゲロウ類は幼生の時期を水中で過ごし、亜成虫という、羽が広がったほぼ成虫の形で水面から飛び立ち、陸に至ります。そこで一日以内に最終の脱皮をして成虫になります。オオシロカゲロウのように亜成虫までで生涯を終えるものもいます。
カゲロウの成虫の口も消化器官も退化し、成虫になってからものを食べることはありません。空中をひらひらと飛ぶはかなさとも、優雅さとも言える姿は、急流の石にしがみつき、流れの中を縦横に動き回る幼生時代の敏捷さと、際だった対比をなします。水の中から出てくる目的は子孫を残す、ただその目的を果たすためです。
カゲロウ、カワゲラ、トビケラ、そしてユスリカなど水棲昆虫は、デトリタスという、水中の落ち葉などの有機物を食べて成長します。それが魚や鳥に食べられ、また成虫として川の外に出ることで、大量の有機物を川から運び出し、川の浄化に一役買っていると言えます。
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引き絞った弓のようにそらせた体が、凜としています。
2020.09.07.撮影
2020.09.07.記述
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