2020年12月20日日曜日

トウサイカチ

府立植物園で不思議な植物を見つけました。トウサイカチです。サヤは大きいもので15cmほど。大変固くねじ曲げることもできません。無理に折って中を見ると、粘つく繊維質の物体で満たされています。ところが、振ってみると、中からカサカサと種子の動く音がします。種子を取り囲む空間ができているようです。そこでほじってみると、繊維状の物質に厚く守られたきれいな種子が出てきました。固いサヤと中の繊維状の物質は、この種を守るためのカプセルを作っていたようです。また、無理に折った場合でも、種子が露出するようには折れないで、種子と種子との間から折れるのは、クサネムなどの構造とよく似ています。

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トウサイカチの種子が入ったサヤです。歩道一面に散っていました。



横断面です。繊維状の物質で充填されています。

無理にこじ開けて種子を見てみました。相当な力と、ナイフかスクリュードライバーが必要です。

種子は卵形の美しいものでした。

長さは約1cm。


この植物の不思議なところは、トゲからトゲが成長することです。

近くにあるサイカチの木は、種子ができたことがない、と解説にありました。

2020.12.14.撮影
2020.12.19.記述


 

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