2022年12月26日月曜日

タンキリマメ:Rhynchosia volubilis Lour.

近くの神社の参道にタンキリマメが実っています。これに気づいたのは3年前。年々大きくなって今年は絡みついている木をかなり覆うほどになりました。それもそのはず、この豆は多年生で、当年枝が枯れ果ててしまうことはなく、年々大きく繁ります。しかし雑草駆除の手入れが行き届いた場所では、しばしば駆除されるために、この株ほど大きくなることはありません。神社の参道脇の目立たないところにあるので、難を免れているのでしょう。このまま無事でさらに大きくなってくれるとよいのですが。

今年の実りはとてもよくて、蔓のあちこちに莢が弾けて黒い豆が顔を出しています。一般にマメ科の植物は種子が熟すと、莢が乾燥して種子をはじき出すのですが、この豆の種子は、莢が開いても落ちることがありません。野鳥による撒布を期待しているのでしょう。しかし、現時点では野鳥が豆を食べたような痕跡がほとんどありません。「豆」なのですが、野鳥が食べに来ないところを見ると、余り美味しくはないのかもしれません。

「痰切り」の名前の通り、民間では痰を切る効能を信じて煎じて服用することがあるようです。その薬効について、熊本大学薬学部のデータベースでは薬効を詳述していますが、「重井薬用植物園 | おかやまの植物事典」では「実際には薬用としてはほとんど用いられないようで、現在の薬用植物の図鑑では、民間薬として掲載されていることがあるぐらいで、あまり掲載されていません」とあります。どちらが正しいのでしょうか。


Photo 2022-12-25

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