2023年8月14日月曜日

似てないもの同士:キボシマルウンカのこと

世の中にうり二つという言葉があります。その対極にある言葉としては、似ても似つかない、でしょうか。昆虫の世界には不完全変態という成長の過程があって、子供(幼体)は親とある程度の類似性を保って成長します。バッタやトンボなどがその例です。一方で完全変態は、青虫が蛹を経て蝶になるように、幼虫と成虫が全く異なる形を取る場合を言います。蝶や蛾などは完全変態をする昆虫です。

さて、前者の不完全変態をする昆虫にカメムシの仲間(カメムシ目)があり、その中にウンカやヨコバイの仲間があります。幼虫が成虫の形を思わせる(中には目つきまで)ように育っていきます。ところが、この仲間にキボシマルウンカというウンカの仲間がいて、この幼体が、成虫とは大きく異なる形をしています。

異様に大きな目、大きな頭と胸、小さな腹部、ヒレのように広がった脚、それが成虫になると、ほぼほぼテントウムシのような色と形に。ただ、脚だけはとても細くて長い。おそらくこの虫の形と色はテントウムシに擬態することで身を守っているのでしょうが、それにしても幼虫が奇態過ぎる。そのキボシマルウンカ、8月になり終齢幼虫が成虫へと成長してきており、今の季節は終齢幼虫と成虫の双方を見ることができる季節です。実際に観察して、これら2者を比較してみましょう。

幼虫です。



成虫です。いかがでしょうか。



2023-08-13

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