ミノムシは、幼い頃から格好の遊び相手で、大きなミノムシが柿の木などにぶら下がっているのを取り込んで、丸裸にし、母の裁縫道具箱から毛糸をせしめて、細かく切った毛糸の中に放り込んで、カラフルな蓑を作るのを楽しんだものです。ミノムシにすれば良い迷惑だったでしょう。
ところが昭和50年代(1970年代)頃でしょうか、ミノムシにとりつく寄生虫が発生して、日本国内のミノムシが激減し、種によっては一時絶滅の危機に陥ったことがありました。現在は若干回復してきているようですが、昔のように冬の木を見上げると、ミノムシがぶらぶらとぶら下がっている情景は、確実に過去のものになりました。
日本のミノムシは現在15種ほどですが、そのほとんどがオスのみ飛翔ができて、メスは羽が退化し、蓑の中で蛹から成虫になり、オスが訪れて交尾した後は、産卵してそのまま蓑の中で死んでいきます。
したがって、玄関口に湧くように現れたミノムシの母親はきっとツツジの株の中にいるのだろうと、目をこらして探しますが、見つかりません。
ガラス戸の上のミノムシですが、これも毎日一つずつつまんで集め、桜の木に逃がしてやっています。ミノムシの恩返しがあるかも...です。
ガラス戸を登るミノムシたちです。ツルツルの表面も平気でどんどん登っていきます。
桜の古木に放したミノムシです。はやりミノムシは樹木の上が似合います。完全に木化けしています。
ティシューペーパーの上を歩くミノムシです。小さいながらもスピードと力は侮れません。
2019.07.25.撮影
2019.08.04.記述
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