2019年9月16日月曜日

観察記録:河畔の植物

桂川の河畔湿地の植物を観察してきました。流量の大きな河川ですので、台風や大雨でさらに流量が増えると護岸の浸食など被害が出るため、護岸をコンクリートやブロックで固める工事が近年頻繁に行われています。工事の進展につれて、河畔の湿地やワンドが失われ、そこに生息する植物や魚類、さらにはそれらを餌とする昆虫や鳥類などの減少、多様性の喪失が進みつつあります。

河畔の湿地には、水を好み、泥地を好む植物が生育し、独自の生態系を作っています。わずかですが希少種の残る場所もありますので、今日はそのあたりを観察してきました。

湿地の保全・回復については、国交省や京都市の土木事務所と連絡を取りながら進めたいと思います。

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シロネです。シソ科の植物です。自然状態で生えているのは初めて見ました。昔は野草として食べたようですが、現在はそのような個体数は到底ありません。地方によっては絶滅、ないしは絶滅危惧種に指定されています。

花を見るとシソ科であることがよく分かります。

ヒメウラナミジャノメが吸蜜していました。

サデクサです。タデの仲間です。京都府レッドデータブックでは絶滅危惧種とされています。これは初めて見ました。

茎の刺は、直立しない他のいくつかのタデ科の植物と同じく、鋭い刺を持ち、これを使って他の植物に寄りかかって成長します。


近くには水を好むゴキヅルもありました。星のような花が幻想的です。

器を合わせたような形(合器)から名前がついたといわれています。


こちらはイシミカワ。実が熟すにつれて色がきれいになります。

細いタデ科の植物ですので、やはり刺が鋭いです。他にはママコノシリヌグイやアキノウナギツカミなども同類です。よく考えると、体(茎)の特徴が名前に反映されています。

2019.09.15撮影
2019.09.15記述



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