昨日訪問した植物園で注目した草木、花と実を掲示しておきます。
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オオカメノキの芽です。ウサギとも見えますし、バンザイしているとも見えます。愉快な冬芽を持った木です。耳のような部分が葉芽で、真ん中の丸みは花芽です。春先にはこれを見たいために植物園を訪れる方々もおられます。
ツリフネソウです。英語ではtouch-me-not(触らないで!)学名がImpatiens textori Miq.で、属名のImpatiensは英語のimpatientと同じで、「我慢できない、せっかちな」の意味。
熟した種のサヤにちょっとでも触れようものなら、「パチッ」という音を立ててサヤがひっくり返り、種が四方にばらまかれます。西洋ではその性質から名前が付いたものでしょう。小学校の頃花壇の定番だったホウセンカも同属。
和名の「ツリフネソウ」はこの花をつり下げた帆掛け船に見立てたそうですが、どうやったらそう見えるのか、よく分かりません。白花もあります。しかし、和名はずいぶんと趣があります。
これはタヌキマメ。名残の花がいくつか咲いています。
サヤは毛深い皮に包まれていて、これを見ると「♪たんたんタヌキの...♪」と連想してしまいそうです。京都府のレッドデータブックでは、絶滅危惧種。
ツクバネがきれいに実っていました。
こちらはトキリマメ。熟した時の鞘は鮮やかな赤色になります。
冬イチゴがおいしそうに熟れていました。
この日最も嬉しかったのが、このムラサキの花。通常初夏に咲き、今年は植物園での展示を見逃して、滋賀県の山奥まで見に行ってきました。それがこの季節に咲いているとは。おそらく育成室からここに移植されたのだと思いますが、近くで見られたのは本当に嬉しい。
『万葉集』中、額田王の歌「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」に歌われ、「紫草のにほへる妹を憎くあらば人妻ゆゑに我恋ひめやも」と大海人皇子が返したあの花です。
この日は時折日が差す曇り空で、前日は雨。しっとりと湿気を含んだ生態園の木陰に楚々と咲いている様子が良かったです。
つぼみもありますので、まだしばらくは楽しめそうです。
2019.10.22.撮影
2019.10.23.記述
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