2019年10月8日火曜日

観察記録:秋の野原に遊んで

A short walk on the riverbank takes me to a stretch of Brazilian verbena, or Verbena brasiliensis. Its flowers bloom till late autumn, providing honey seeking insects precious opportunity to suck on the nectar.

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秋の深まりと共に蜜源植物が少なくなりますが、この時期に、夏の休眠期間を終えて再び咲く花に、アレチハナガサの類があります。アレチハナガサ、ダキバアレチハナガサ、ハマクマツヅラ、ヤナギハナガサなど。いずれも野生種のバーベナで、いずれも今世紀に日本に到来した外来種です。日本の河川の河川敷に広く繁茂し、今ではセイタカアワダチソウなどと並んで、秋の風物詩になった感があります。

この花は、秋の終わりまで咲き続け、蜜を求める虫たちの貴重な蜜源となっています。

ベニシジミです。今は色の濃い夏型です。

ウラナミシジミです。ちょこっと出た尾状突起と一点さしたオレンジ色がチャームポイント。

イチモンジセセリです。食草がイネ科の植物で、かつては稲の害虫として悪者扱いされました。この時期にならないと見られません。セセリチョウの代表格。

先ほどのベニシジミの翼の表側です。春型は全体に色が薄いです。

ツバメシジミのオスのようです。シジミチョウは小さい上に敏捷で、しかも翼の表をなかなか見せてくれないので、同定が難しい場合があります。

ウラナミシジミの翼の裏表両方が見えます。

ヒメアカタテハです。食草はヨモギ。今年はこれを二頭卵から成虫にまで育てました。幼虫は巣を作ってゆったりした生活を送りますが、成虫はきわめて敏捷です。蛹が黄金色で実に美しい

翼の表が見えます。

シロオビノメイガです。

ツマグロヒョウモン(メス)も来ていました。

翼の裏側が見えます。

再びヒメアカタテハ。図鑑的写真です。

帰路に立ち寄ったガガイモの壁では、今年は豊かな実りが期待できます。


葛の葉にコムラサキが休んでいました。

口吻が黄色です。ゴマダラチョウなどと同じです。

 モンキチョウが交尾していました。

草原ではノビタキの姿が見えます。2週間ほど立ち寄って、南に下っていきます。

蝶やバッタたちはノビタキのエネルギー源になります。

 今年は河原の一部でノゲイトウの花園ができていました。

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さて、先日来育てていたアケビコノハが成虫になりました。2匹育てて、1匹は病死(あるいは寄生虫によるものか)。河川敷の茂みで自然に育って蛹になった2匹は寄生バエの犠牲になり、結局4匹のうちこの1匹だけが成虫になりました。

怒りんぼで、ちょっと刺激を与えると、飼育器の中で興奮して暴れまくります。これはリリース直前。かろうじて羽を広げた写真を撮ることができました。

美しい目玉模様です。木の葉への見事な擬態と共に自らを守る数少ない手段です。
2019.10.07.撮影
2019.10.07.記述



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