2019年12月3日火曜日

京都御苑:マガモの奇妙な行動(動画付き)

昨日訪れた京都御苑の九條池でマガモの奇妙な行動を目にしました。マガモはいわゆる「水面採餌ガモ」であり、「潜水ガモ」ではありませんので、採餌の際に水中に上半身体を沈めることがあっても、下半身は水面にあります。潜水ガモは魚を捕るものが多く、足が体の後ろについています。

一方で、マガモなどの「水面採餌ガモ」は、主に水面に浮かぶ昆虫や藻の類、あるいは水面から少し下に生えている水草などを食べます。深く潜れないのは、足が体の中程についているためでもあります。また、マガモの場合は大きな体が相当な浮力を生むので潜水しにくいこともあるでしょう。マガモがおしりをそろえて水面にひょこひょこと突き出して集団で採餌している姿には、思わずほほえんでしまいます。

ところが、この日訪れた九條池ではそのマガモが完全に水没する潜水を繰り返していました。なぜでしょう?写真とビデオを撮ってよく調べると、どうも水中に落ちたドングリを拾っているようです。

水中のドングリを拾うのは、ドングリ好きのオシドリに見られます。あの渋いドングリを...と思うかもしれませんが、鳥は人間とは別の味覚や消化能力を持っているのでしょう。アオバトの主食はドングリです。しかしながら、マガモの完全潜水とドングリ食を見たのはこれが初めてです。水中に潜ることは相当な体力を要します。ドングリによってエネルギーの消耗に見あうカロリーが得られるためなのか、あるいはドングリが余りにおいしいからなのか、答えはマガモに聞いてみて下さい。

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九條池にさしかかると水面が妙に騒がしいのに気づきました。マガモたちが激しく水しぶきを立てて泳いでいます。潜水と浮上を繰り返していました。

潜水になれていないので、無駄な動きが多く、大きな羽音を立て、波紋を立てています。また潜水時間もごく短く、水底のドングリを数個拾うのがやっとのようです。

動画では何を食べているのかよく分かりませんが、静止画で撮った写真をよく見ると、ドングリを飲み込もうとしているのが分かりました。

ドングリの季節もほぼ終わりです。季節限定の現象です。

2019.11.30.撮影
2019.12.01.記述




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