2020年6月5日金曜日

京都の町中のイシガケチョウ

実に久しぶりに町中に用事があって出かけました。京都市内中心部に出かけるのは約三ヶ月ぶりです。交通量は以前とは若干少なめ。目的地までは従来の70%程度の時間で到着できるようです。

お昼頃に用事が終わり、近くの神社に生えているカジノキの継続観察に出かけました。三ヶ月の間に芽は出る、花は咲く、葉は茂るで継続観察とは名ばかりでした。もう少し頻繁に訪問しなければなりません。

ひらひらと舞う蝶がいたので、ふと目をやると、なんとイシガケチョウです。昨年は大阪方面に出かけて見ることができたのですが、今年は幸運なことに京都市内の、それも中心部で見ることができました。

ちなみにここ数日真夏日となる最高気温が記録され、今日は京田辺市で33℃を記録して全国2位だったとか。イシガケチョウはもともと南方系の蝶で、温暖化の進行と共に北上していると言われています。ということで、イシガケチョウの大都市への出現は節度を持って喜ぶべきかもしれません。

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ちょっと露出オーバー気味ですが、イシガケチョウとはっきりわかります。

新芽の部分にちょいちょいと止まりながら卵を産み付けていきます。とても動作が速くてアゲハチョウやモンシロチョウのようにゆっくり観察できません。下は産み付けた直後の卵です。つやつや光って、マンゴーゼリーのようで、美味しそうです。

もっとも、実際には直径1ミリ程度の大きさですので、テントウムシならともかく、腹の足しにはなりそうにありません。

産卵姿勢はこのような形です。アゲハやシロチョウ類が葉裏に産み付けるために腹部を丸めるのに対して、イシガケチョウは葉表に産むので、腹部を丸める必要がなく、それ故に産卵に要する時間がごく短くて済むようです。

イヌビワの果実にはさすがに産卵はしませんでした。

ごく短い時間でしたが、たっぷり遊んでもらいました。

2020.06.04.撮影
2020.06.04.記述


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