複眼を持つ昆虫を観察すると、どの方角から見ても、1点の黒い目が観察者を見ているように見えます。この黒い点は「偽瞳孔」と呼ばれます。カマキリの眼に特徴的ですが、トンボやアカハネナガウンカにもはっきりと見えます。また、モンシロチョウなどの蝶類の偽瞳孔は球形をした眼の上にいくつかの黒い紋が散っているようにも見えます。いくつかの論文や記事をたどってこの現象の謎を解いてみると、これは複眼を構成する単眼のうち、観察者の目線と直線上になる単眼の底にある網膜が光を反射しないので、それが黒く見えることが原因のようです。それで観察者の目線と一致する単眼がある限り、偽瞳孔が見えることになります。モンシロチョウなどの場合は、中心となる単眼だけでなく、その周囲の単眼も、屈折によって、光を吸収する黒い網膜が周辺の単眼に映し出されているためのようです。アカハネナガウンカは眼が白いので、黒い偽瞳孔がことさら強調される、という訳です。
オオカマキリ。どこから見ても見られています...。
オナガサナエ。偽瞳孔がちょっと大きめ。
アカハネナガウンカ。眼をきちんと寄せて撮るのは、結構難しい。
Photos 2022-09-14



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