全草に毒(アリストロキア酸)を含みますが、ジャコウアゲハの唯一の食草です。最近はこの草が減少しているので、ジャコウアゲハも減少傾向。京都府では『レッドデータブック2015』の準絶滅危惧種に指定しています。
多年生植物で、余り結実しないので、株で増えるようですが、昨年の夏にいただいた株から、年末に20cmほど離れたところに新しい芽が出ていて、びっくり。数ヶ月の間に株を増やしたとは思えなかったのですが...今年の春は3本あらたに芽が出てきたので、それぞれポットに入れて育成中です。
この花には、基部の膨らんだ部分におしべとめしべがあります。めしべが先に成熟し、ラッパ状の入り口から小さなハエやアブなどを呼び込み、閉じ込めます。やがておしべが成熟して花粉ができるとラッパの部分(実は萼だそうですが)の内側の毛がしおれて虫を逃がします。逃がした虫はまた別の花を訪れますが、この時には、最初の花の花粉がしっかりと体に付いている、ということ。これもまたしたたかな植物の戦略です。
一方で、ジャコウアゲハは毒のあるウマノスズクサを食べてその毒を体内に蓄え、自分を攻撃する敵から身を守っているということです。これもまたしたたかな昆虫の戦略ですね。
きれいに咲いていますが、早くも開口部を何者かに食べられています。
内部に生えている微細な毛で虫が出るのを阻止するそうです。
よく見るとあちこちに小さいながらもつぼみがたくさん付いています。
これからが楽しみです。
カラスウリやガガイモの芽も出ていました。
2019.05.28撮影
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