2019年8月13日火曜日

京都の町中でキノコを観察(その2)

昨日紹介できなかったキノコをメモしておきます。

ツヤウチワタケ。傘が地面と水平に生えるそうです。かつて狩野派の絵を見たときに、このキノコがこのような形で、傘を地面に対して垂直に描いてあったとか。一流の絵師も、座学だけでは不足するものがあるという証拠を後世に残したわけですね。

ナラタケモドキの老熟菌です。キノコの一生を丹念に毎年観察していると、このような形になっても同定できるそうです。キノコ愛を感じます。

アカエノイロガワリキヒダタケです。名前が長いですが、性質を理解すると覚えやすいです。黄色のキノコで、襞も黄色ですが、襞に触るとしばらくして青黒く色変わりします。キノコの襞を見るのには、鏡を用いて観察し、キノコを引き抜かないという、講師の先生の生きものへの配慮に深く同感しました。

ノウタケの老熟菌です。土に戻りつつあります。ここで講師の先生のお話は大きく脱線し、野○の研究家伊沢正名氏の話になりました。長いお話の後、野○の後でおしりをふくのは、このノウタケの乾燥したものが最高に気持ちよいと言うことで、元に戻ってきました。

乾燥したノウタケです。8月初頭からの猛暑で、キノコの中には成長途中で乾燥してしまったものも多数見かけました。これもその一つです。

オオミノコフキタケ。「オオミ」は「大実」だそうです。サルノコシカケの仲間です。

老樹に蝉の殻がありました。キノコが木の子であるように、この蝉も木の命の分身です。草木虫魚の命の尊さと、命のつながりが実感できる感覚を大切にしたいと思います。

2019.08.11.撮影
2019.08.12.記述


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