2019年9月29日日曜日

小さな庭で:ウマノスズクサ:その生命力

ウマノスズクサの生命力については、先般も書きましたが、自宅の小さな庭を観察していても、不思議なほどの増殖力に驚きます。

先日の草刈りから約一ヶ月が経過して、庭にはかなり雑草が生えてきました。その中でもウマノスズクサは他の草に先んじて芽を伸ばし、目立っています。

そこへジャコウアゲハがやってきて産卵したのでしょう、すでに大きいのやら小さいのやら、幼虫が10匹余り確認できました。また卵もかなりあるようで、葉裏に1個2個と見えます。

小さな庭での小さなドラマです。

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庭の様子です。黄色の丸が元々のウマノスズクサ。ジャコウアゲハに食べられて1ヶ月前には切り株状態だったのが、見事に復活しています。赤丸と青丸がウマノスズクサのひこばえ(?)です。地上にも地下にもランナーや地下茎のようなものはないのですが、株が増えています。青丸はもっとも遠くに生えた株。1.2 mほど離れているでしょうか。

これら以外にも、既にジャコウアゲハに食べ尽くされて姿が見えなくなったものが2,3株あります。すさまじい生命力です。「準絶滅危惧種」に指定されたのは、これがジャコウアゲハの実質上唯一の食草だからですが、植物そのものとしては、強靱であると思えます。

左端の株です。10本ほどがまとめて生えています。

青丸の株です。これはおとなしく1本のみ。

あちこちで幼虫が育っていますので、おおもとの株にすべて移しておきました。

今日は日が良かったのか、脱皮している個体が多かったです。これは葉裏で。

 これも葉裏で。

 これは葉表で。

軸をかじっていた個体です。触ると黄色い臭角を出しますが、短いのでとても可愛らしく見えます。「さわっちゃだめ~~!」と言っているようです。
2019.09.28.撮影
2019.09.28.記述




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