2019年9月4日水曜日

観察記録:オオシロカゲロウ:再訪

昨日に続き、桂大橋でオオシロカゲロウを観察しました。昨日ほどの数は出ていませんでしたが、歩道には昨日の骸の上で羽をばたつかせるカゲロウの姿がありました。いくつかの個体を持ち帰ってよく調べると、やはりメスは亜成虫の状態で飛び出して産卵し、オスは(まれにしか見つかりませんが)亜成虫から脱皮して成虫にまでなるようです。しかしながら、オスとメスとの圧倒的な個体数の差を考えると、メスはメスだけで単為生殖を行っているようです。すると、疑問が湧きます。オスの存在と役割はいったい何なのでしょうか?

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オオシロカゲロウの卵塊です。2つペアになっていて、メスの体の大部分(3/4ほど、腹部のすべて)を占めます。メスが地上に落ちると間もなく腹部が割れて卵塊が顔を出し、むき出しになります。水上に落ちれば卵塊がばらばらになって水中を漂うことになります。卵塊の手前にあるのは、ばらばらになった卵です。

ばらばらになった卵です。水中でばらけるのは、捕食者に一網打尽にされないための知恵でしょう。

シャーレに張った水に産卵するオオシロカゲロウのメスです。このように、卵塊は水中でばらばらになります。

橋の欄干から真下を見たところです。小魚が寄ってきて、水面近くを飛翔したり、水面に落ちたりするカゲロウを狙っています。水紋の箇所は、直前にカゲロウが補食されたところです。鯉でしょうか、大きな魚も時折巡回していました。
2019.09.03.撮影
2019.09.03.記述




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