2019年10月16日水曜日

観察記録:松尾谷を歩く

Saihoji-gawa (Saihoji river) originates deep in the West Hills of Kyoto and runs through the Matsuo valley and by Saihoji Temple. The temple is known as the temple of the moss garden. The area has been inhabited from the prehistoric age. There are 42 burial mounds along the river. People must have enjoyed its rich flora and fauna from ancient times.

松尾谷は、西芳寺(苔寺)の脇を流れる谷川で、谷川は西芳寺川と呼ばれています。この谷の付近には42の古墳があり、桂川右岸からこの付近の西山の山麓にかけて、弥生時代から古墳時代にわたり、人々が定住していたことが知られています。おそらくは、桂川左岸がたびたびの氾濫に見舞われていたのに対して、右岸の高台であるこの地は氾濫の脅威から逃れていて、氾濫が肥沃な土壌をもたらすことに起因していたのかもしれません。

*****

松尾谷に沿って歩いてみました。秋の気配が濃く、メジロやムシクイの姿、カケスの声などが聞こえました。

サワガニが流れの中ではなく、林の中に上がってきています。冬越しは森の中でするのでしょうか。さも大事そうに木の実とおぼしきものを運んでいます。

林の奥、何かきのこかと思ってよく見ると、これもサワガニでした。

ヒヨドリジョウゴが色づいてきています。

名残のセンニンソウにカメムシが止まっています。カメムシも成虫で越冬しなければなりません。

こちらはハネカクシの仲間です。

ナギナタタケだと思います。まとまったところに生えていました。

ノボリリュウタケの仲間のようです。

こちらはマメザヤタケの仲間。

粘菌の字実体かと思いましたが、どうもこれもきのこのようです。

以前紹介した傘を作らない背着生のキノコです。名前は分かりません。

拡大すると細かい孔が沢山空いていて、ここから胞子を出すそうです。

青みがかった字実体です。これも粘菌というよりはきのこでしょうか。この世界は深いです。
2019.10.15.撮影
2019.10.15.記述








0 件のコメント:

コメントを投稿

平均棍

カやハエなどの「双翅目(ハエ目)」の昆虫には、前翅の付け根に退化した後翅が見えます。多くは先の丸まった棍棒のような形をしており、「平均棍」と呼ばれます。わかりにくい日本語ですが、英語では balancer というので、こちらの方が機能的に理解しやすいです。飛翔時には、前翅の羽ばた...